漢方のお話

院長コラム

007 異病同治のこと

漢方薬には異病同治という、西洋薬にはあまり無い特徴があります。風邪のひきはじめに葛根湯と言いますが、葛根湯は肩こり、頭痛に頓用でもよく効きます。他の適応症として結膜炎や乳腺炎、神経痛もあり、一つの漢方薬に多彩な適応症があります。

院長 森合 重誉

ある先人は漢方薬の特徴を例えて「すり鉢は灰を入れれば火鉢になり、土を入れれば植木鉢になる。水を入れると水鉢に、逆さまにすれば踏み台にもなる。」と表現したそうです。処方を受けた漢方薬の効能書きと患者さんの症状が一致しないことが、度々あります。これは異病同治という漢方薬の特徴のためです。


< 006 西洋薬と漢方薬のこと | 漢方のお話トップ 

患者さんと一緒に、一番いい治療を探す. そんなクリニックでありたいと思います.